リペアも中盤を越え、いよいよ塗装の段階へとやってきました。手順としては
1・1回目の塗り
2・研磨
3・乾燥
4・2回目の塗り
5・研磨
6・乾燥
となります。ではさっそくいってみましょう!
まずはステイン塗料を塗っていきます。チークオイルじゃないの??と疑問に
思われる方もいらっしゃると思いますが、木地肌を完全に出した状態でチーク
オイルを塗ってもあまり色が付きません(オイルの種類にもよりますが。)
そこでまずは色付けをします。
今回はこっくりした飴色を表現したかったのでマホガニーブラウン、という色を
選んでみました。ここでのポイントはニス入りの物は使わないこと!後で塗る
チークオイルは木にしみ込んで耐久性を高める塗料なので表面に塗膜を作ると
はじいてしまうからです。
ステイン塗料をスポンジに含ませて木目に沿って手早く塗っていきます。乾燥する
と色は若干薄くなるのでちょっと濃いかな?位でOKだと思います。
塗り終わったら「ウェット研磨」という工程に移ります。#400の耐水サンド
ペーパーで濡れたままのフレームをささっと研磨していきます。これにより木地に
しっかりと塗料が入り込みます。
次は乾燥させた後、ウエス(柔かい綿素材の布です)で前の工程で乗りきらなかった
塗料を拭いていきます。ちなみにナラなど導管の太い木材の場合は塗料の吹き出しが
無くなるまで定期的に拭きます。丁寧に拭くとしみにならずきれいに仕上がります。
ここまでやったら丸1日は放置です。
1日乾燥させて、むらなどなく思う色合いに仕上がっていれば次の工程はチークオイル
の塗装です。仕上がっていなければちょっと難しいですがそっとサンドペーパーで
こすって木地を整えながら再度着色してください。あまりにむらがひどいようなら
思い切って下地作りからやりなおした方が早いと思いますが、プロのメンテナンスとは
比べようもないですからちょっと位のむらは全然OKなのではないでしょうか。
チークオイルも木目に沿ってスポンジでさっと塗っていきます。均等な濃さで塗って
いきましょう。そのあとまたウェット研磨です。今回はさらに細かい#800の耐水
サンドペーパーです。なければ使い古しの#400でも構いませんよ。今回のウェット
研磨の役割はオイルと木の粉がペースト状に混ざり合い導管の目止めをする、という
ものでこれが木地内部に汚れなどが入り込むのを防いでくれます。
そして15分程放置したのちウエスで丁寧に拭きあげます。すると上品な艶が現れ、
うるおいのあるビンテージらしい良い雰囲気が生まれます。
以上が塗装のおおよその手順です。リペアはダメージの状況などで手順が変わってくる
ので不安な場合はプロにお問い合わせくださいね。
これでフレームのメンテナンスは終了です!疲れ果てていた椅子がまた元気を取り戻す
様子が一番わかるのが塗装ではないでしょうか。どんな風に生まれ変わったかは次回、
画像でお見せしますね!
次回はいよいよ最終回!張り替え作業です!
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