#03 重要なサンディング



ヨミモノ企画、椅子のリペアの第3回です。

今回はフレームのメンテナンスを行います。フレームは傷み具合によって
リペアの工程が変わるのですが、大まかに言うと

A・フレームのガタつき・緩みを直す
B・塗装の下地を整える
C・再塗装する

という3カテゴリーに分かれます。Aは構造上の問題点を直すという安全に
関わることなので最重要なのですが、今回はボンドの止め切れや木の割れも
ない状態でしたので手を加えません。もしするなら、以下の流れです。

1・分解できるところまで分解(無理にするとパーツを痛めるので注意)
2・割れや結合部分などにボンドを淹れなおして接着(結合面はきれいに
整えます。ボンドを淹れた後はクランプという万力的な道具できっちり
締めて接着します)


さて今回は「塗装の下地を整える」ためにまずはサンディングから。塗装が
扱ったりオイルと汚れが塗り固められてしまっている場合はリムーバーという
塗装をはがず溶液を使ったりしますが、今回の物はどちらかというとオイルが
蒸発しきってからからの状態。それでいて部分部分で色が濃かったり薄かったり
という感じでしたのでいきなり削っちゃいます。

「下地を整える」というのは「木の着色の状態を均質な状態にする」という
ことなのですが、今回のように場所によって色の濃さが違う場合、正直、部分
部分で削り具合を調整して全てを同じ程度にするのはとても難しいです。
ですから全部塗料が落ちるまで削って元の木地を出してしまうことにします。

まずは粗い#120のサンドペーパーからスタート。ここでポイント!手で
直接ペーパーを持ってしまうとどうしても指のところに力がかかってしまい
均等に削れません。必ず何かに巻きつけて使います。僕の場合はホームセンター
で、見つけたスポンジのような物。これがなかなか優れ物で表は固い面、裏は
柔かい面でそれぞれマジックテープのような表面になっていて、専用のサンド
ペーパーをくっつけて使えます。

平面を削るときは固い面、曲面を削るときは柔かい面と使い分けていきます。
ちなみにテーブルなど大きい面を削るときは木片に巻きつけるのが一般的な
様です。(大きいテーブルは電動サンダー位はないと途方もない時間がかかり
ますが・・・。)

このサンディング、タッカー外しと同じかそれ以上に大変な作業なのですが
手を抜いたりすると仕上がりが全然違ってきてしまいます。苦労を無駄にしない
ためにも丁寧に削っていきましょう。消したい傷などはこの時点で削り取り
ます。

この辺りは好みの問題なのですが、ささくれや大きな傷など使用上危ないもの
やあまりに見苦しいものは削り取るべきだと思いますが、小傷などは残した
方が僕は好きです。きれいな椅子が良いなら新品がいくらでもありますし、
小傷などに塗料が入り込んで見せる陰影は偶然の産物としてとても美しいと
思うのです。なにより文字通り何十年もかけてその身に刻んできた歴史を安易に
消してしまうのはなんだか椅子に対して失礼というかもったいない気がして
しまうんですよね・・・考えすぎですか??^^;

さて続きです。

#120が終わったらいったん木の粉を拭いて次は#240で同じ作業の繰り
返しです。ここでもポイント!だんだんサンドペーパーの番手をあげてキメの
ある木肌にしていくわけですが番手を飛ばしすぎると仕上がりが悪いです。
削るということは傷をつけるということなので、その傷を消すにはあまり上の
番手だと消しきれない、という事ですね。

さらにこだわる方は#320、#400の順でどうぞ。僕は#240までで
リタイアです(笑)塗装したあとでさらっとですが#400もかけますしね。

かけ終わったら濡れたスポンジできれいに木の粉を洗い流しましょう。この
作業は木に水を含ませて、乾燥とともにへこみなどを戻す目的もあります。
(完全に戻らないものも当然あります。)

乾燥して全体が均質に削れていれば完了です!作業をしたのは真夏日だった
ので汗がしたたりました。リペアの職人さんは機械も使うのでしょうがこの
作業を1日何台もするのですから大変です。ヴィンテージ家具が高いのも
仕方ない、とやってみると納得してしまいます。

次回はいよいよ塗装です!






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